2013年10月20日

ローマ2−3 サンタンジェロ城 【イタリア旅行記】

サン・ピエトロ大聖堂を出た我々は、広場からまっすぐ先に見えるサンタンジェロ城へ向かう。

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サンタンジェロ城とは聖天使城という意味で、天使というのは城のてっぺんにいる大天使ミカエルのことだ。
6世紀、ローマでペストが流行ったときに教皇がここでミカエルを見たという伝説に由来し、後世に天使像が配置された。

元々は、漫画『テルマエ・ロマエ』でも有名になったハドリアヌス帝の霊廟として作られたらしい。
つまりお墓だったわけだが、やがて要塞として強化され、今では博物館になっている。

我々はここで、ローマパスを買うことにした。
ローマパスというのは三日間有効な観光チケットで、地下鉄が乗り放題になる上に観光地が2カ所無料になる。切符をいちいち買わなくて済むというのが便利だ。

ローマ市内各地の観光スポットで購入できるのだが、サンタンジェロ城では売り切れていたため、城の外で嫁に買ってきてもらった。

城内はちょっとした迷路になっていて、ドラクエのダンジョンを想像してもらうと一番近いかもしれない。

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途中残念な羽の天使の前を通ると、頂上にはベスト収束を伝えた天使像が配置されている。

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ミカエルはキリスト教で最も有名な天使で、神の右側に座ることができる唯一の天使と言われている。
名のついた天使はたくさんいるが、実は聖書にはミカエル・ガブリエル・ラファエル以外の名前は挙がっていないし、カトリックも認めていない。
また、ユダヤ教・イスラム教においても、ミカエルは特別な位置づけになっている。

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ミカエルは天使の軍勢を率いる天使長として甲冑に身を包い、伝承で彼が地獄に投げ落としたとされるサタンに剣を向ける姿で描かれる。
最後の審判で死者の罪をはかる役割の象徴として、秤を手に持っていることも多い。

ジャンヌ・ダルクの夢のお告げに出てきたのも、ミカエルということだ。

ちなみにマイケル、ミヒャエル、ミハイル、ミッシェル、ミゲールなどはミカエルの各国語読み。
フランスの有名な観光地「モン・サン・ミッシェル」は聖ミカエルの山という意味で、ここにもミカエルにゆかりのある修道院が建っている。

城を出た我々は、サンタンジェロ城の前のサンタンジェロ橋を通る。

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ここには、ベルニーニの天使像が並んでいる。

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「ベルニーニはローマのために生まれ、ローマはベルニーニのためにつくられた」と呼ばれる天才彫刻家だ。来る途中で再読した『天使と悪魔』でも重要な役割になっている。

この橋では、数年前によくバンコクあたりで売られていた、べちゃっとつぶすおもちゃがたくさん売られている。
またこのあたりは警察の監視が甘いようで、黒人がブランド品のコピーを売っている。

買ったのが警察にばれると、罰金50ユーロ取られるらしい。くわばらくわばら。
posted by Magic at 22:43| Comment(1) | イタリア旅行記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年10月02日

ローマ2−2 サン・ピエトロ大聖堂 【イタリア旅行記】

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▲スイス衛兵。いけてない制服はミケランジェロのデザイン。

美術館を出た場所はヴァチカン市国ではなく、ローマ市内らしい。
というわけで再度ヴァチカン市国へ入り直すと、サン・ピエトロ広場に出た。

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サンピエトロ広場からは、大聖堂に向かって長い行列ができていた。
とはいっても、人はスムーズに流れているので中に入るのにそれほど時間はかからない。

サン・ピエトロというのは聖ペテロのイタリア語読みだ。

イエス・キリストには代表的な直弟子がいて、「使徒」と呼ばれている。十二使徒と呼ばれることが多いが、実は聖書の中で使徒を十二人に限定している書物は限られている。使徒のラインナップも書物によってまちまちのようだ。

その使徒の中で、ペテロは最重要の扱いを受けている。
漁師として生まれた彼は、弟アンデレとともにイエスの最初の弟子になった。使徒たちのリーダー格だったペテロは後世になって初代ローマ教皇とみなされ、彼の墓のあった場所に教会が建てられた。その現在の姿がこの、ヴァチカンのサン・ピエトロ大聖堂であり、現在においてもローマ教皇の座所となっている。

イタリア旅行で何度か見てきたカテドラルは司教座のある教会なのだが、ローマ司教=教皇なので、ローマのカテドラルはこのサン・ピエトロ大聖堂ということになる。

でも厳密にはヴァチカン市国はローマ市内ではないはずで、ということはローマには大聖堂がないということになるのだろうか。

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聖堂に入ると、先ほど美術館でみかけたミケランジェロのピエタが出迎えてくれる。

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▲十字架から下ろされたイエスを抱くマリア像「ピエタ」

サン・ピエトロ大聖堂は、とにかく広く、豪華で、美しい。

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▲クーポラ(てっぺんの丸いドーム部分)の内側。ちなみに世界最大のクーポラである。


ここに来るのは卒業旅行以来で二度目なのだが、昔の日記を読み返すと同じことが書いてある。

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▲バルダッキーノ。ここで教皇が説教をするらしい。

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▲バルダッキーノの後ろにあるのは、サン・ピエトロの椅子

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▲サン・ピエトロの椅子の後ろには鳩。三位一体説でいうところの聖霊のシンボル

聖堂の中には至る所に聖人の像が立ち並んでいる。
その一つ一つの像の完成度が高く、何より巨大で圧倒的。

全世界のカトリック教徒の総本山とあって、神の威厳を存分に示す必要があるのだろう。

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▲グレゴリウス13世。現在使われている暦を採用した教皇。

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▲聖ペテロ。つまりサン・ピエトロ。英語でピーター、独語でペーター、露語でピョートル、仏語でピエール。

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▲槍が有名なロンギヌス。元々盲目だったが、十字架にかけられたイエスの生死確認のために脇腹をついた時、キリストの血が目にかかって視力が回復したという。

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▲ラファエロの遺作「キリストの変容」

内部を見終えた我々は、クーポラに登ることにした。
クーポラとは教会の上の方にある、半球状ののドーム部分のことだ。

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チケットはすんなり買えたので今日は並ばずに済んで余裕だなと思っていたら、大聖堂の裏口からさっきまで見学していた聖堂内部に案内され、エレベーターの待ち行列の最後尾につく。

ですよねー。。

結局、30分ぐらい並ばされることになった。


さて、サン・ピエトロ大聖堂はエレベーターで上まで登ってからが勝負である。
エレベーターで上がれるのは途中地点までで、そこからは狭い螺旋階段を延々と上ることになる。

苦労して登り切った者に与えられる、ヴァチカン市国を見下ろす至福のひととき。

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サンピエトロ広場の形がくっきり見え、サンタンジェロ城が見える。
多くの人がイメージする「ヴァチカン」のイメージはこれではないだろうか。

サン・ピエトロ広場を出て、広場前の売店で水を買って休憩する。

なんと一本2ユーロ。今までの最高記録だ。
缶のコーラは4ユーロで売られていた。
posted by Magic at 23:18| Comment(0) | イタリア旅行記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年09月21日

ローマ2−1 ヴァチカン美術館 【イタリア旅行記】

ローマ二日目。
早起きして、予約を入れたヴァチカン美術館に向かう。
http://biglietteriamusei.vatican.va/musei/tickets/do?weblang=en&do

ヴァチカン市国は言わずと知れた世界最小国家。
面積0.44平方キロは東京ドーム約10個分で、東京ディズニーランドよりも少し小さい。
世界に広がるローマ・カトリックの総本山で、ローマ教皇が統治する宗教国家だ。
世界最少800人の国民の内訳は教皇と聖職者、スイス衛兵のみで、役職を終えるとそれぞれヴァチカンから帰国する。つまり、ゆりかごから墓場までヴァチカン暮らしという人間はいないということだ。

ヴァチカン市国は完全にローマ市内にあり、ローマとの行き来も自由にできる。
どこが国境だったのかわからないぐらいだが、立派な独立国家なのだ。

そしてヴァチカン美術館は、カトリック教会の中心・サン・ピエトロ大聖堂に併設された美術館である。
サン・ピエトロ大聖堂自体は地下鉄のオッタヴィアノ駅が近いのだが、美術館の方は隣のチプロ駅の方が近い。それぐらい巨大ということだ。

予約時間があるので割と余裕を持ってホテルを出たつもりだったが、上り坂が多かったのもあり、走ってぎりぎりだった。

へとへとになりながら美術館に到着すると、オープン前から行列ができている。
だが、ネット予約をした人は、印刷したバウチャーを見せると長蛇の列を横目に優先入場できるのだ。
個人で行く場合は是非予約していきたい。

さて、このヴァチカン美術館。正確にはヴァチカン宮殿で、教皇の居城になっている。
宮殿の大半を美術品が占めているので美術館として開放しているのだが、本来は教皇の家というわけだ。

内部はとても広く、館内の順路は一応あるにはあるが、自由に回れる。
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▲入り口

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▲珍しいギリシャ風のアヌビス

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▲アッシュールバニパルの時代の石版

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▲どう見ても落書きにしか見えない

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▲ギリシャの医神アスクレピオス。蛇遣い座。蛇が1匹絡みつく杖は、WHO(世界保健機関)のシンボル。

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▲ギリシャのヘルメス。2匹の蛇が絡みつく杖はカドゥケウスと呼ばれる。よくアスクレピオスの杖と間違われる。

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▲顔がキン肉マン

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▲中庭

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▲ラオコーン。トロイの木馬を怪しんだせいで、アテナ女神に呪い殺された悲劇のおっさん。

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▲珍しいミトラス神の像。クリスマスが12/25なのは、ペルシャ起源のミトラスのお祭りが起源。

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▲やたらできのいいライオン

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▲ベルヴェデーレのトルソ。胴体しかないが重要な像らしく、ミケランジェロに大きな影響を与えた。

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▲ヘラクレス。だいたい棍棒を持っているので識別しやすい。

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▲トルコ風のアルテミス。ギリシャのアルテミスとはイメージが大分異なる。

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美術館は途中で、ラファエロの間に入る。ミケランジェロやダ・ヴィンチと並び称される、ルネサンスの巨匠ラファエロのフレスコ画が飾られた4つの部屋の総称だ。

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▲ラファエロ『聖体の論議』

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▲ラファエロ『アテナイの学堂』。中央のプラトン・アリストテレスを筆頭に、アテネの哲学者総出演というテーマの作品。

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▲「考える人」のレプリカ。実際は「地獄の門」の一部で、死者を上から眺めているポーズ。

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▲なんじゃこりゃ

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▲なんじゃこりゃ2

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▲よく見ると・・・・・・


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▲マツコデラックスだった

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▲真女神転生3に出てくるミトラのモデル

昼飯は美術館内のピッツェリア。
といっても、フードコートのようなものだ。
数種類のピッツァから1枚選んで切ってもらうのだが、たまたま焼きたてが当たるかどうかで味の差が大きく、運が大きく左右する。

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スプライトが美味しかった。薄めたのも悪くない。
さて、食事の後も、美術館のコースは続く

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そしていよいよシスティーナ礼拝堂。
世界のカトリックの中心、ヴァチカン宮殿の中心にある礼拝堂だ。教皇の執務室であり、そして教皇を選出するコンクラーベの会場でもある。

コンクラーベでは、各国の枢機卿が次の教皇を投票で選ぶ一大イベントだ。
ベネディクトゥス16世の在位が短かったのもあって、ここ10年で2回行われているので、認知度も上がっている。
コンクラーベ中は礼拝堂に鍵がかけられて、内外の移動はできない。そもそもコンクラーベとは「鍵がかかった」という意味である。
聖職者が枢機卿まで上り詰めると大抵相当のおじいちゃんなので、なかなかハードなイベントではなかろうか。Wikipediaによると、2005年の枢機卿183人のうち、選挙権がある80歳以下は117人だけだったらしい。

ものすごい数の人。人。人。
お目当ては何と言ってもミケランジェロの絵画。天井には『天地創造』、壁には『最後の審判』が描かれている。

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※最後の審判の絵は、中庭にあった写真を撮影

そもそも最後の審判というのは何かというと、キリスト教ではある日突然世界が終わってイエス・キリストが復活し、そのタイミングで死者が全員一度蘇る。そして、キリストが一人一人に審判を下し、天国と地獄に選り分けるというのだ。

というわけで、この絵の中心にいるのはキリストで、上の方には天国に行く人、下の方には地獄に行く人が描かれている。通常はヒゲとロン毛がチャームポイントのキリストだが、この絵のイメージはそれとは全く違うのが特徴的だ。

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▲『最後の晩餐』を描いた巨大なタペストリー

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▲ミケランジェロ聖母子像のレプリカ

出る頃には2時前だった。

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posted by Magic at 01:08| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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