2010年01月12日

トルコ旅行記4−4 アヴァノス

カッパドキアには「赤い河」と言う名の、さほど赤くない河が流れている。(昔は赤かったらしい)
『天は赤い河のほとり』というヒッタイトを扱った少女漫画があるが、あの赤い河だ。
その赤い河を赤くしている赤い土を使った陶芸がアヴァノスの名産品だ。

というわけで、食後、アヴァノスへ。陶芸の街ということで、工房に連れて行かれる。
ああ、多分よくあるお買い物なんだろうなぁ。

工房に入ると、ろくろを回して壺を造る行程を見せてもらえる。

「手作りのワインです。これはトルコの習慣ですから」と言われ、ワインを一杯もらう。カイマクルの地下都市にもワイナリーがあったが、カッパドキアはワインの産地なのだ。

ろくろで簡単な壺ができると「やってみたいですか?」とか聞かれた。折角だから挑戦してみよう。

ろくろを回したのは初めてだが、結構難しい。足でろくろを回転させながら、手の指に力を入れて泥の固まりの形を整えていく。思っていたより力を要する。なるほど、素人でもそれなりに丸くはなるものだ。ろくろを考えた人は大したもんだ。

で、「ここは世界的に有名な何とかという先生の工房なのです。私は先生の弟子です。先生の作品見たいですか?」とか言ってきた。

始まったw

もちろん日本語だ。やべぇ。怪しい。
店の人間が先生先生言う店ほど怪しいモノはない。

そのまま弟子の言うままに、奥の先生とやらの作品が並んでいる展示室に連れて行かれる。もちろん裏に値札がついていて買うことができる。先生の作品を産地で買えるなんて、俺はなんという幸せ者だ!

ただ、確かに「先生」の作品は良くできている。生命の木をモチーフにした大皿や壺、花瓶などバラエティも豊富で、色彩も鮮やか。トルコ石を使った塗料を使った皿やコップ、ワインを入れる水差しみたいなものもあった。どの色も美しいが、残念ながら俺には大皿も壺も必要ない。

無論、ここからイスラム商人の本領発揮。「先生」の商品を勧められる。確かに綺麗だし、ちょっと持って帰りたい気もしないでもないが、コップ一つに6000円は出せない。

「じゃあ、もしも買うとしたら、あなたどれが欲しいですか?」

ああ。買うか買わないかではなく、買うのを前提に質問をしてくる。
よくある心理学のテクニックだ。もう胡散臭すぎて買う気にならない。

アッサラームの商人みたいだ。

「買うとしたらこれかこれかな。買わないけど」

安いコップを二つ指さすと、すぐにテーブルに持って行って計算機を出し始める。「これかこれ」と言っているのに2つ持って行くのがポイントだ。

「特別に20%引いて、さらに2つだと……」

独自の理論でどんどん値引いていく。その結果、なんとコップ2つで9000円ぐらいまで下がった。なんてお買い得なんだ!!

いい加減面倒くさくなったので「いやいらない」と言ってその場を立ち去り、隣の部屋の先生が作ってない作品を眺める。掘り出し物があるかもしれない。。

と、さっきの弟子が再登場。

「先生です」

おお。先生、直々に登場!?

先生はいかにも先生って感じだった。一言で言うとアインシュタインみたいな顔のおじさんだった。何となくオーラは出ている気がする。

先生は俺と握手をすると、再び弟子と一緒にさっきのテーブルに連れて行かれる。

弟子は「私だとココまでしか安くなりませんが、先生に直接どこまで下がるか聞いてみましょう。大丈夫、これは先生にとっても宣伝になるので」みたいなことを言って先生に何か話し始めた。何が大丈夫なのかさっぱり分からないが。

果たして先生、どれぐらい安くできるのか?

……

結局、弟子から5%引きぐらいだった。

何というか、6000円のコップが5500円になっても買えないのだ。
いや、買えるんだけど5500円はコップじゃないモノに使いたいのだ。
そもそも、この商法があまりにも胡散臭いのだ。

帰ろうとすると弟子が「予算はいくらくらいですか?参考までに聞かせてください」「先生には内緒にしておきます」とかしつこく聞いてくるので、「1つ1000円」と言ったら諦めた。

不況は芸術家には厳しいんだよねー。
うん。あんたのトコの商品が悪いワケじゃないんだ。

posted by Magic at 00:49| Comment(0) | トルコ旅行記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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