半日で1人6000円ぐらいのツアーだったが、なかなか満足できた。ちなみに外国のツアーなので、為替レートに左右されるので注意されたい。
さてお昼も大分回ったので食事に行くことにしよう。
ミラノの町は割と小さくまとまっているので、歩いて回ることができる。
こういうのも中々楽しい。

▲教会の前にはアバンギャルドなアート

昼食はナブッコというレストランに入る。
結構繁盛していて、奥の部屋に通された。
店員が忙しすぎて中々捕まらないのだが、ワイングラスを落とした客への対応は早かった。
前菜、その名も「ナブッコ」。

店の名を冠した名物の前菜。生ハムが美味しい。
飲み物は、キャンティ・クラシコをハーフボトルで注文。
キャンティというのはイタリア中部の総称で、同時にワインの銘柄の1つだ。
実はキャンティとキャンティ・クラシコはちょっと違う。

▲アンティノリ・ペポリ キャンティ・クラシコ
キャンティ・クラシコはキャンティ地域で作られるワインの中でも高級な代物で、DOCGに分類される。
ヨーロッパでは「原産地統制呼称」といって、厳しい条件に合致したワインなどにブランドを与える制度があり、イタリアワインは上からDOCG、DOC、IGT、VdTというランクがある。DOCGは30種、DOCは300種類ぐらいの銘柄があるそうだ。
そんなわけでキャンティ・クラシコは高級ワインということになるのだが、そうはいってもハーフで2000円はしなかったと思う。そもそも格下のキャンティもDOCG。ピンからキリまであり、逆にVdTでもかなり高品質のワインがあるそうなので、制度自体があまり機能していないそうだ。
ポルチーニのタリアテッレ

ポルチーニ茸たっぷりのタリアテッレ。
タリアテッレとフェットチーネはよく似ていて、きしめんのような幅広パスタのことだ。
無論パスタ大好きな嫁が注文。キノコの香りが漂う、濃厚な一品。
ミラノ風カツレツ豪華番

ミラノ風リゾットと人気を二分する、ミラノ風カツレツ。
薄くのばした子牛肉のフライだ。しかも骨付き!かなりでっかい。
味はしっかりついていて、ソースは要らない。
リゾットもそうなのだが、そもそも「ミラノ風」の正体は「金色」であることらしい。ミラノでは昔から富を象徴する金色を好んできたのだそうだ。
ところで、オーストリアにはウィンナーシュニッツェルという、これとそっくりな料理がある。
どうやらミラノ風カツレツがハプスブルク統治時代にオーストリアに伝わったものらしい。パルメザンチーズを使うのがミラノ風。
ミントのセミフレッド

イタリアで生まれたというセミフレッド。「半分冷たい」みたいな意味らしい。
メレンゲが入っているのか、ちょっとぼやけた味であまり俺好みではなかった。
ちなみに「ナブッコ」とは、ここミラノのスカラ座で初演されたオペラで、作曲家ヴェルディの代表作。
聖書を原作にしており、主役の古代バビロニア王ネブカドネザル2世を劇中で「ナブッコ」と呼んでいる。
それ故か、店内にはスカラ座で見たオペラのポスターが沢山貼られていた。